春の懇親茶会
社中のお茶会とはいえ、お客様の総数が100名超える大規模な大寄せ茶会だった。
代稽古の先生社中の生徒さん(たとえば大学で教えている先生は大学生を呼んでいる)も沢山いらしているので、この人数になっているらしい。

私は先輩弟子のKさんに連れられて、9時半から濃茶席(小間)の一席目から入り、続いて広間の薄茶席、6畳間の茶箱席まで、まったく待つことなくスムースに進んでいった。
別棟で点心をいただいて終わったのが12時前。

あっという間に初めてのお茶会が終わった(まだたくさんお客さんが残っていたけど)。

お道具類がすばらしい。
濃茶席のお軸は「落花開戸入」淡々斎筆!
大先生の手になるお茶杓が飾ってある。銘は亡きご主人がつけられたとのこと「一心」
唐物の古肩衝とおっしゃっただろうか茶入れと仕服も飾られている。花は木の花が生けられていたけれど名前を失念。香合もわすれてしまった。
六角形のような八角形のような多面体になったお釜。楕円で、大きな曲げわっぱのような形の朱塗りの水差し。お正客の茶碗は手にすんなり丸く収まる楽茶碗のようなお茶碗だった。古帛紗が添えられていたから楽ではないと思うのだがなんと言っただろうか。最初の5人がそのお茶碗で、次の5人(含む私)が点てだしの平茶碗でお濃茶をいただいた。その平茶碗も素敵。天目茶碗と備前を足して二で割ったような風合いの不思議なお茶碗だった。

お濃茶席に入る前に、主菓子をいただいたが、これは鶴屋八幡の紫陽花きんとん。
お濃茶は、辻利園の萬風の昔。

次に広間のお薄席。
お軸は、「殿閣微涼」鵬雲斎筆!
全国の高弟40名にのみ配られたお軸(それぞれ字句は違うそう)で、しかもそのうちの10名だけは、リクエストを聞いてくれて書いてくださった貴重なお軸だそうだ。
「薫風自南来」に続く「殿閣生微涼」(実際のお軸は生を省略したものだそうだが)
どんなお考えでこの言葉を大先生はリクエストされたんだろう。
淡々斎の字は穏和でやわらかい感じ。鵬雲斎は男らしいというか、鋭いというか、力強い書だった。
広間にも大先生作の茶杓が。こちらの銘もご主人がつけられた「茶乃心」
香合は花筏。お花はテッセン。花入れは唐物とおっしゃっていたけれど、形はカゴのような感じ。(写真が撮れれば良かったのだが、だれもそんなことをしている人はいなくて、私もカメラを持たずに席入りしてしまい、悔やまれる。撮ろうとおもえば撮れたと思う。次回是非撮ってみよう。)
お正客のお茶碗は、円相のお茶碗。ベージュ地のお茶碗に円が一つ。これは拝見にまわらなかったので遠くから見せていただいただけだったが、不思議な雰囲気をたたえたお茶碗だった。
次客のお茶碗はカブト。5月だからね。
点前座は長板で、ターコイズブルーに金の青海波もあざやかなお道具類が並んでいる。網代の風炉先屏風。これもどなたかのお作で立派なものだったようだが、失念。
薄茶器は独楽の形。
広間のお菓子は、柏餅!と思いきや、あのお餅は茶席で食べにくいということで、大先生が特別に和菓子屋に作らせて、柏の葉を開くと白い練りきり!中はこしあんの柏餅なのだった。
なんて心づくしなんでしょう!

最後の茶箱席は、花結界とおっしゃっていたか、点前座のすぐ前に竹がならんでいて、そこに紫陽花が挿してある。
野点を彷彿とさせる設いに、最後の席としての和みを感じた。
お軸は、大先生の帯の裂地に、五月雨の中、畑仕事をする農民の姿を描いた墨絵。
お菓子は茶箱なので、ふりだしから金平糖をいただく。ころころ転がるのがまた楽しい。

各茶室とも、お点前はお弟子さん、半東は、おそらく代稽古の先生方がつとめられていたのではないか。
すべての先生方のお顔を存じ上げないので確信はもてないのだが、でも、お道具の説明から、お客様との会話まですべてとてもスムースかつ内容があるのだった。会話を聞いているだけでも勉強になる。でも全部は記憶しきれない。残念っ!

全体を通じて、テーマとして浮かび上がってくるのは、大先生のお茶一筋の道のり、だろうか。
初めて参加させていただいた社中のお茶会だったが、これから精進していく道筋を示してもらったような、身が引き締まるような、そんなお茶会だったと思う。
感謝。
[PR]
by minaho_s | 2010-05-30 18:15 | おけいこ日記
<< 今日のお弁当 初心に返る着物 >>